佐藤雅彦ディレクション「これも自分と認めざるをえない」展

koremojibun

  • 場所 21_21 DESIGN SIGHT(東京ミッドタウン内)
  • 会期 2010.7.29~2010.11.3/11:00~20:00(火曜日休館)
  • 入場料 一般1000円 大学生800円 中高生500円 小学生以下無料

大好きな佐藤雅彦の展覧会。
行ったのは日曜日で、すごい混み具合で、
5分間の作品を鑑賞するために40分〜1時間待ったり、
機器の故障でスタッフさんの対応が
遅れてしまったりしたのがすこし残念でした。


でも、コンテンツはやっぱり良かった。


まず、タイトルがタイトルっぽくない。
理屈っぽい感じで、
でもそれをコミカルに捉えている様でもあって、
なんだか現代的で面白い。


入場してすぐ、
名前やら身長やら虹彩やらを調べ上げられる。
それをベースに、健康診断の様に
「自分がどのような属性に属しているか」を
テストする様な参加型インスタレーション


佐藤雅彦の作品には、「日常に潜むシステムの発見」がある。
なぞなぞをつくる様なイメージに近い気がする。
あるなしクイズとか。


個人的な感情や思い入れに頼らずに、
システムを発見してそれを利用することで
新しいコミュニケーションを生み出す。
完結した、独立性の強い物語よりも、
ある前提を利用して一瞬で伝えるこの感じは
彼が広告代理店に勤めていたことと
無関係ではないだろう。


今回はそれに「参加型」実験の要素を入れ込み、
結果がひとりひとり異なることで
展覧会に行った人同士で結果を話し合えるような
二次的作用も期待できる、よくできた
展覧会だなーと思いました。


とくに、ものをつくる人なんかは、
こーゆうの大好きなんじゃないか。


一番面白かったのは「指紋の池」。
個別性と匿名性が混じり合う瞬間の
ふわっとした感覚が、
この展覧会の特徴をよく示している。
ビジュアルも綺麗。
行ってみて、体験してみないとわからないこの感覚。
11月3日までなのでお早めに。
(平日午前中の方がいいかも)