オールド・ボーイ

kta6662009-09-25

思い返すと、韓国映画を初めて見た気がする。
クエンティン・タランティーノに絶賛された映画として有名。
第57回カンヌ映画祭審査員特別グランプリ受賞。
流血シーンなどショッキングな映像も多い。
原作は土屋ガロン嶺岸信明による同名の漫画。


※基本的にはサスペンスアクションなので、
 ストーリーを知ってしまうと面白さは半減します。
 この記事はネタバレを含めて書いていくので注意。


暴力的なシーンの連続が多い割に
シナリオや脚本、演出まで繊細によく練り込まれた映画。
あまりに壮絶なのでちょっと暑苦しさも感じるけれど。
キャラクターも個性があって面白い。


韓国に行ったことはないけれど、
ブレードランナー攻殻機動隊にでてくるような
街の煩雑な感じと閉塞感をロケで描いたのがいい。
それと対照的な、ヒキの視点で取った
回想シーンも緊張感があっていいです。


敵の額に振り下ろされる金槌の軌道が
矢印で書かれるシーンは
アジア特有のセンスを感じて面白い。


唯一納得がいかないのは、敵役イ・ウジンの本性。
オ・デスに追いかけられながら追い詰めてゆく
イ・ウジンの戦略はなかなか考えられていて、
終盤までとてもかっこよくできてたのに、
最後の演出が少し過剰で、感傷的な弱い男に見えてしまった。
韓国の儒教の文化背景を知ってから見れば
また印象は違ったかもしれない。
前半の登場がかっこよかっただけに残念。
オフィスビルの内観が少しダサイのも残念。


とはいうものの、全体的に見れば
間違いなく傑作。
バイオレンスな表現に
抵抗のない人には、オススメです。