オールド・ボーイ
思い返すと、韓国映画を初めて見た気がする。
クエンティン・タランティーノに絶賛された映画として有名。
第57回カンヌ映画祭審査員特別グランプリ受賞。
流血シーンなどショッキングな映像も多い。
原作は土屋ガロン、嶺岸信明による同名の漫画。
※基本的にはサスペンスアクションなので、
ストーリーを知ってしまうと面白さは半減します。
この記事はネタバレを含めて書いていくので注意。
暴力的なシーンの連続が多い割に
シナリオや脚本、演出まで繊細によく練り込まれた映画。
あまりに壮絶なのでちょっと暑苦しさも感じるけれど。
キャラクターも個性があって面白い。
韓国に行ったことはないけれど、
ブレードランナーや攻殻機動隊にでてくるような
街の煩雑な感じと閉塞感をロケで描いたのがいい。
それと対照的な、ヒキの視点で取った
回想シーンも緊張感があっていいです。
敵の額に振り下ろされる金槌の軌道が
矢印で書かれるシーンは
アジア特有のセンスを感じて面白い。
唯一納得がいかないのは、敵役イ・ウジンの本性。
オ・デスに追いかけられながら追い詰めてゆく
イ・ウジンの戦略はなかなか考えられていて、
終盤までとてもかっこよくできてたのに、
最後の演出が少し過剰で、感傷的な弱い男に見えてしまった。
韓国の儒教の文化背景を知ってから見れば
また印象は違ったかもしれない。
前半の登場がかっこよかっただけに残念。
オフィスビルの内観が少しダサイのも残念。
とはいうものの、全体的に見れば
間違いなく傑作。
バイオレンスな表現に
抵抗のない人には、オススメです。