the Virgin Suicides
- アメリカ映画
- ソフィア・コッポラ(監督)
- ジェームズ・ウッズ+キルステン・ダンスト+ジョシュ・ハートネットなど(出演)
- ジェフリー・ユージェニデス(原作)「ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹」
ソフィア・コッポラ初監督作品。
1970年代のミシガン州が舞台。
美しい五人姉妹を中心に、
彼女たちに見惚れる少年たちの視点で物語は進む。
子を溺愛する両親に囲まれた一見幸せそうなこの家庭で、
末っ子セシリアが自殺を図る。
一命はとりとめたのだが、
そこから両親の愛は過剰なものになっていく。
女性監督だからか、
場面の印象のつけかたが軽やか。
構図も小物の使い方も。
ダンスパーティのシーンとその翌朝のシーンが
この映画を象徴している。
夜のライトが映し出す華やかで耽美な風景と
朝の拡散された日光の、すべてを露にしてしまう冷めた風景。
この対比が、儚い美しさの姉妹の存在を表している。
だけど、
作者が話したい物語が整理され過ぎてて
全編を通してナルシシズムを感じてしまった。
この二つのシーンを撮りたいがために
物語を進めている感じがしたのは少し残念でした。