the Virgin Suicides

kta6662008-09-01

ソフィア・コッポラ初監督作品。
1970年代のミシガン州が舞台。
美しい五人姉妹を中心に、
彼女たちに見惚れる少年たちの視点で物語は進む。


子を溺愛する両親に囲まれた一見幸せそうなこの家庭で、
末っ子セシリアが自殺を図る。
一命はとりとめたのだが、
そこから両親の愛は過剰なものになっていく。


女性監督だからか、
場面の印象のつけかたが軽やか。
構図も小物の使い方も。


ダンスパーティのシーンとその翌朝のシーンが
この映画を象徴している。
夜のライトが映し出す華やかで耽美な風景と
朝の拡散された日光の、すべてを露にしてしまう冷めた風景。
この対比が、儚い美しさの姉妹の存在を表している。


だけど、
作者が話したい物語が整理され過ぎてて
全編を通してナルシシズムを感じてしまった。
この二つのシーンを撮りたいがために
物語を進めている感じがしたのは少し残念でした。