菊池宏展―光の到達するところ―

kta6662007-10-21

  • 場所  南洋堂書店4F N+
  • 会期  2007.10.6~10.20/11:00~19:00(日曜・祝祭日休館)
  • 入場料 無料

松原ハウスをネットで見て、
住宅特集の9月号の青木淳との対談を読んで
気になっていた建築家、菊池宏の展覧会。
最終日のギリギリのタイミングに行ってきました。
春に行われた展覧会には行けなかったので良かったです。
新しくなった南洋堂の内装をジロジロと見学してから
4階にあがってギャラリーに着くとそこにはなんと本人が。
二言三言言葉を交わしただけですが、なかなかユーモアのある人でした。


建築模型は多くの場合、スチレンボードなどの
軽い材料でつくるのだけれど、光が透けてしまうのが難点。
アメリカなどは木でつくる方が一般的なようですが。
この人は、すべて木で模型をつくることで有名だっただけに、
模型の展示はなかなか見応えのあるものでした。
慣れてこれば作業も思った程大変ではなく、
コストもなかなか安上がりになるそうです。
「スチボ模型はつくらない」と豪語。
確かに作ってみたいなあ、木でできた模型。


コンペ案や実作の模型の完成度もさることながら、
個人的に気になったのは、SONNE UND BERGという作品。
なくなってしまったスイスアルプスをモチーフに
幾何学的な形状をしたこの作品が気になった。
三次元造形の機械で制作したのかと思っていたら、
展開図を描いて紙を切っては貼っていく手作業で出来ていた。
実物もかっこいい。
円錐を切り欠いていくだけでこんな面白い形ができるんだなあ。


妹島和世建築設計事務所
ヘルツォーク&ド・ムーロン建築事務所を経験した
異色の経歴やその作風など、
今後の活躍がとても気になる建築家。