はなしっぱなし(新装版)

kta6662007-12-05

「魔女」「そらトびタマシイ」「リトル・フォレスト」など
数々の独特な作品で根強いファンを持つ五十嵐大介
現在は「海獣の子供」をIKKIで連載中。


「はなしっぱなし」は一話完結の短編形式。
日常の隙間に潜む摩訶不思議な世界を描く。


人間が何やかんやする範囲のことを超えた
自然、というか目や耳で感じ取られない感覚。
それが何かの歪みで垣間見せる姿。
それは人間の倫理とは違うところで動いているので
理不尽に見えたりもする。
雨の降る日、暑い日の続く夏、春がやってくる日。
毎日がきちんと廻ってゆくのは何か
人の目に見えないものが地球を廻していたりして、
それを「神様」と拝んだりする。


これを読んでいると、宮沢賢治を思い出します。
読むのが疲れるけれど、でも目が離せないような。
彼の他の作品もオススメです。