twinkle

kta6662007-08-20

松本大洋の奥さんとしても有名な漫画家。
しかし、この作品は漫画というよりも
絵本のような、画集のような作品に近い。
主に幼児期の子供を主人公とした、
はっきりとした軸線のないショートストーリーが集められている。


個人的にこの中で良いなあと思うのは
「cloudy wednesday」と「what happened last night ?」の2本。
子供ならではの微視的な視点と日常の発見、感情の機微が
追体験できるかのようにうまく描かれている。


特にセリフ。
ひとつひとつの言葉の選び方や言い回しが面白い。
何かひとつ印象的なセリフを
ここに引用してみようと思ったけれど、
どれもひとつのセリフでその面白さを
伝える事ができない。
子供はいつも言葉足らずで、
ひとつひとつの状況に反応しているだけなんだと今気づいた。
その場しのぎで、他の状況には当てはまらないような
自分よがりの言葉たち。


下手に物事をわかった風になっていない
子供の無邪気さが微笑ましくて、
それを映画とか漫画とか小説とかの
メディアに表現することはとても難しいけれど、
この作品はそれができててそれだけで面白い。